軽貨物運送業で最も大切な商売道具の軽バン。ビジネスからプライベートまで幅広く活躍する頼もしい相棒です。しかし、その性能を最大限に発揮し、安全に走り続けるためには、日々のこまめな点検が不可欠です。このガイドでは、軽バンの日常点検について、初心者の方にも分かりやすく、かつ詳細な内容まで網羅して解説します。
1. エンジンルームの点検
エンジンオイルの量と状態 (毎日~毎週): エンジンを停止し、数分待ってからオイルレベルゲージを引き抜き、オイル量を確認します。オイル量がLOWレベルを下回っている場合は補充が必要です。また、オイルの色が黒く汚れている、またはザラザラとした感触がある場合は、オイル交換の時期です。(オイル交換は走行距離や使用状況に応じて、取扱説明書に従って実施)
冷却水の量 (毎週~毎月): リザーバータンクの冷却水量が上限と下限の間にあることを確認します。不足している場合は、指定された冷却水を補充します。冷却水が極端に減っている場合は、冷却系の漏れが疑われるため、専門家による点検が必要です。
ブレーキフルードの量 (毎月~2ヶ月ごと): リザーバータンクのブレーキフルード量が上限と下限の間にあることを確認します。不足している場合は、指定されたブレーキフルードを補充します。ブレーキフルードは吸湿性が高いため、定期的な交換が必要です。(交換は車検毎または2年ごとを目安に)
バッテリーの液量と端子の状態 (毎月): バッテリー液が規定量入っているかを確認します。液が不足している場合は、精製水を補充します。また、端子に腐食や汚れが付着している場合は、ワイヤーブラシなどで清掃し、グリスを塗布します。
パワーステアリングオイルの量 (毎月~2ヶ月ごと): リザーバータンクのパワーステアリングオイル量が上限と下限の間にあることを確認します。不足している場合は、指定されたパワーステアリングオイルを補充します。
ウォッシャー液の量 (必要に応じて): ウォッシャー液タンクの液量が十分にあることを確認します。不足している場合は、ウォッシャー液を補充します。冬期は凍結防止のため、不凍タイプのウォッシャー液を使用しましょう。
ベルトの張りと亀裂 (毎月~2ヶ月ごと): ファンベルト、エアコンベルトなどのベルトに張りが十分にあり、亀裂や損傷がないかを確認します。ベルトが緩んでいる、または亀裂がある場合は、交換が必要です。
ホース類の漏れや損傷 (毎月~2ヶ月ごと): 冷却水ホース、ブレーキホースなどのホース類に漏れや損傷がないかを確認します。漏れや損傷がある場合は、交換が必要です。
2. 車外周りの点検
タイヤの空気圧と状態 (毎週~毎月): タイヤの空気圧が指定値になっているかを確認します。空気圧が低い場合は、空気入れで補充します。また、タイヤの溝の深さ、摩耗の程度、亀裂、異物の刺さり込みなどを確認します。溝が浅い、または摩耗が激しい場合は、タイヤ交換が必要です。
ライト類の点灯確認 (毎週): ヘッドライト、テールランプ、ブレーキランプ、ウィンカー、ハザードランプなどが正常に点灯するかを確認します。球切れしている場合は、交換が必要です。
ワイパーの拭き取り状態 (必要に応じて / 雨天時): ワイパーゴムが劣化していないか、拭きムラがないかを確認します。劣化している場合は、ワイパーゴムを交換します。
ミラーの状態 (毎日): ドアミラー、ルームミラーに汚れや損傷がないかを確認します。汚れはきれいに拭き取り、損傷がある場合は交換が必要です。
車体の傷やへこみ (毎週~毎月): 車体に傷やへこみがないかを確認します。小さな傷でも放置すると錆の原因となるため、早めの対応が必要です。
3. 車内周りの点検
計器類の動作確認 (毎日): エンジンを始動し、スピードメーター、タコメーター、燃料計、水温計、警告灯などが正常に動作するかを確認します。
ブレーキペダルの踏みしろと効き (毎日): ブレーキペダルを踏み込んだ時の踏みしろと効き具合を確認します。踏みしろが深すぎる、または効きが悪い場合は、ブレーキ系統の点検が必要です。
ハンドル操作 (毎日): ハンドルを左右に切り、スムーズに操作できるか、異音がないかを確認します。操作が重い、または異音がある場合は、パワーステアリング系統の点検が必要です。
シートベルトの動作確認 (毎週): シートベルトがスムーズに引き出され、ロックされるかを確認します。動作に不具合がある場合は、修理が必要です。
4. 運行前の点検 (出発前点検) (毎回)
出発前には、以下の項目も必ず確認しましょう。
周囲の安全確認: 車両の周囲に人や障害物がないかを確認します。
積載物の固定: 積載物はしっかりと固定されているかを確認します。荷崩れは重大事故につながる可能性があります。
5. 定期点検の重要性
日常点検に加え、定期的な点検整備も重要です。専門家による点検整備を受けることで、早期に不具合を発見し、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。(車検毎、または1年ごとを目安に)
6. 記録の重要性
点検結果は記録しておきましょう。いつ、どのような点検を行い、どのような状態だったかを記録することで、車両のコンディション管理に役立ちます。スマートフォンのアプリやノートなどを活用しましょう。
このガイドに記載されている点検頻度はあくまでも目安です。車両の使用状況や環境によって、より頻繁な点検が必要な場合があります。必ず車両の取扱説明書を参照し、適切な点検を実施してください。安全で快適なカーライフを送るためにも、日々の点検を習慣化し、軽バンをベストコンディションで維持しましょう。
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